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VOICE 02株式会社近鉄百貨店 様SAP SuccessFactors導入事例 株式会社近鉄百貨店 様

人事・給与計算からタレントマネジメントまでを
SAP® SuccessFactors®で統合管理

近畿圏を中心に10店舗を展開する株式会社近鉄百貨店。2024年度までの中期経営計画の基本方針の1つに「百貨店の強みの収益事業化」を掲げ、フランチャイズ事業の強化を進めています。
人事戦略としては、積極的なジョブローテーションによる人材育成、時短勤務など多様な働き方への対応、従業員のスキル向上に取り組んでいます。
人事業務には、2008年に導入した人事給与パッケージシステムを利用してきました。一方で従業員の目標や評価、資格などの情報はアナログ管理で、十分に活用できない状況が課題でした。「既存システムでは、働き方改革やダイバーシティといった新たな潮流への対応が困難でした。また、適切な人員配置を進めるうえでも、従業員の家族、子育て、介護などの状況を正確に把握しておく必要がありました」と総務本部 人事部 部長の藤本忠雄氏は語ります。

株式会社近鉄百貨店

企業情報

社名:株式会社近鉄百貨店
https://www.d-kintetsu.co.jp/corporate/
本社:大阪府大阪市
業種:小売
事業内容:近鉄百貨店を中心とした商業施設の運営
従業員数:1,523名(2023年2月末現在)
売上高:1,078億円(2023年2月期)

お客様導入モジュール

SAP SuccessFactors(Employee Central/ Employee Central Payroll/ Performance & Goals/ Succession & Development)

お客様導入モジュール

ご利用のオデッセイソリューション

SAP® SuccessFactors®による人事給与システムの更新とタレントマネジメントシステムの新規導入

導入の背景

  • タイムリーな情報更新と人材の見える化による機動的で最適な人材配置
  • 老朽化した既存システムの更新、クラウド、オープン型システムへの移行
  • 人事業務・給与計算からタレントマネジメントまでの一元管理の実現

SAP SuccessFactorsおよびパートナー選定の理由

  • SAP ERPとの親和性・連携性の高さ
  • 要件の実現可能性、導入コスト、システムの安定性、UIのわかりやすさ
  • オデッセイの25年以上にわたるSAP人事ソリューションの導入実績
  • 短期導入を可能とするオデッセイのUlyssesテンプレートの活用

導入効果

  • Ulyssesテンプレートによる給与システムの短期間導入(8カ月)
  • 人事・タレント情報のリアルタイム把握と適切な人材配置
  • 客観的な情報に基づく異動候補者や昇格候補者の抽出
  • 人事考課面談における業務工数の削減、ペーパーレス化
  • 給与業務における負荷の軽減、業務の効率化

人事/給与からタレントマネジメントまで一元管理できるSAP® SuccessFactors®を採用

課題解決に向けて近鉄百貨店は、人事給与システムの刷新と、タレントマネジメントシステムの新規導入を決断し、SAP SuccessFactorsを選定しました。
「基幹システムのSAP ERPとの連携性に加え、当社が求める要件の実現可能性、導入コスト、システムの安定性、UIのわかりやすさを評価して決定しました。タレントマネジメントの導入は初めてでしたので最初は個々に検討しましたが、SAP SuccessFactorsなら人事/給与からタレントマネジメントまで一元管理できることもポイントになりました」(藤本氏)
導入パートナーには、25年以上にわたるSAP人事ソリューションの導入実績と豊富な知見を持つオデッセイを選定しました。
「SAP SuccessFactorsの導入実績を最も重視しました。旧システムの保守終了までの移行が必須の中で、短期導入が可能なUlyssesテンプレートがわかりやすく、提案時の担当者の説明が丁寧で、工程やスケジュールが明確に示されたことを高く評価しました」(藤本氏)

「人事給与実務に精通したオデッセイの方々とワンチームとなってプロジェクトを進めた結果、人材の最適配置と業務の効率化につながるシステムを短期間で導入できました」

藤本 忠雄 氏
株式会社近鉄百貨店 総務本部 人事部 部長

藤本氏

コロナ禍のオンライン進行を乗り越え給与システムを8カ月で本稼働

プロジェクトは2019年8月から開始し、2020年3月に給与システムが本稼働。新給与システムは、2020年12月の年末調整までの約1年間、旧システムとの並行稼働を行いました。しかしプロジェクト期間中にコロナ禍が深刻化し、ほとんどをオンラインで進めることを余儀なくされました。
「要件定義を終えたあたりから対面サポートが困難な状況となり、ほぼオンラインになってしまいました。それでも、Web会議や電話を交えたオデッセイの丁寧なサポートのおかげで、2020年3月の本稼働を実現できました」(藤本氏)

その後は順次、人材プロファイル、パフォーマンス/目標管理、キャリアデベロップメント/後継者管理を展開していきました。人事情報は、旧システムから現役社員のデータを優先して移行したほか、資格情報などは従業員が自ら入力する形で充実させていきました。システムを従業員に「積極的に使ってもらう」ため、わかりやすいマニュアルも整備しました。

「マニュアルはPowerPointで作成し、誰でも見られるように社内ポータルにアップしました。その後も従業員から寄せられる質問を参考にFAQを充実させ、より使いやすいマニュアルを目指しました」(藤本氏)

約3,800人の従業員の職務履歴や能力などの情報をリアルタイムに把握

SAP SuccessFactorsの導入により、約3,800人の従業員(正社員、契約社員、パート社員など)の職務履歴やスキルなどの情報がリアルタイムに把握できるようになり、適切な人材配置に役立っています。
「これまでは従業員に紙を配布して情報を収集し、それをシステムに入力していました。新システムでは、職場環境、家庭環境、資格取得状況などの情報をリアルタイムに確認し、異動候補者や昇格候補者の抽出ができるようになりました」(藤本氏)

年に2回全従業員に実施する人事考課面談も、従来はExcelの情報を1人ずつ紙に印刷して所属部門長に送付し、面談終了後に回収して入力していました。新システムでは従業員自らが情報を入力し、すべてがSAP SuccessFactors内で完結するため、集計の工数が削減されたほか、ペーパーレス化も実現しています。

給与関連業務についても、従来は勤怠情報に変更が生じると差額の調整をExcel上で計算していました。新システムでは遡及計算の機能により調整が自動化されています。
「これまで6名で担当していた給与関連の業務は、現在4名で対応できており、給与業務全体で効率化が進んでいます」(藤本氏)

藤本氏

タレントマネジメントを活用し新たな人材の発掘や働き方改革の推進へ

今後は、現在人事部内のみで参照しているタレントマネジメントシステムの情報を管理者層にも公開し、従業員の情報を共有しながら、新たな人材の発掘や働き方改革を推進していく考えです。
「現場の執行責任のある店長・本部長クラスからも人材情報を閲覧したいという声もあるため、誰にどこまでの情報を公開するかも含めて検討し、活用を進めていきます」(藤本氏)

人事システムでは従業員の情報データベースを充実させ、データに基づく客観的な判断を、より正確に行うことが今後の目標です。給与システムはオデッセイと継続的に改善を続け、スムーズな運用を目指しています。
人材の確保は多くの業界における課題となっています。人々の働き方に変化が現れている中で、藤本氏は人事業務のエキスパートとしてのオデッセイからの情報に期待を寄せていると語ります。

「人事給与の領域は、働き方の変化や法改正など、外部要因の影響を受けやすく、システムにもそれに合わせた対応が求められます。オデッセイには今後も世の中の動きをいち早く察知して、一歩先を見据えた提案を期待しています」

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